
手にとるものに、少しだけ思いを馳せてみる
気候変動や温暖化の話題がニュースで取り上げられるようになってどのくらいたったでしょうか?ひと昔前は、「環境問題」と言えば、企業による水質汚染など、公害がその代名詞として取り上げられていて、地域こそ違えど国内の問題として知る機会が多くありました。
しかし昨今、環境問題は一国の問題にとどまらず、地球に住む私たちの問題として語られています。いざ、環境に配慮した行動や選択をしてみても、その効果は実感しづらいことばかりで、他人事のようにも思えます。
環境問題や温暖化は、やっぱり対岸の火事、なのでしょうか?

グローバル化に伴い、スーパーに陳列する商品は地球の裏側からやってくるのは当たり前のこととなっています。次の買い物をする時、あなたのその手の中にある商品、それは誰がどのように作ってくれたものなのかと少し思いを馳せてみると、対岸の火事ではないことに気がつけるかもしれません。

たとえば、ユニクロが新疆ウイグル地区での強制労働をめぐって仏検察当局から捜査を受けるなど安すぎる衣服は、その背景に好ましくない影響があることが問題になりました。
安すぎる食品も同様です。例えば、日頃目にすることの多いバナナについては、生産過程での効率やコストを重視するあまり、低賃金での労働や、農薬の大量散布による労働者や地域住民への健康被害などが問題になりました。(エシカルバナナキャンペーンより)
私たちにとっては嬉しい「お手頃価格」が、このような生産者の過酷で不当な労働環境と引き換えであるケースもあるのです。
私たちの手元に届くまでに、このような背景があるからこそ、最近ではエシカルや環境に配慮したブランドも多く現れています。PatagoniaやLUSHなどはそのパイオニア的存在ですね。
何かを手に入れる時、少しだけ立ち止まり、手元にある商品の製造過程に少しだけ思いを馳せてみると、グローバルな地球規模の社会問題は、ひっそりとしながらも私たちの日常生活に関わっていることに気づけるものがあるかもしれません。
Eco Life Guideでは、引き続き自分も地球も心地よいライフスタイルを発信していきます。この記事を読んでの感想はもちろん、「もっと知りたい!」「学んでみたい!」と感じてくださった方はぜひ、コメントなどでご連絡ください。
次の記事も楽しみにしてくださいね!
執筆者 :てら
2010年からA SEED JAPAN に学生ボランティアとして参加。都内金融機関、フィンテックベンチャーでの勤務を経験。将来世代に素敵な地球を受け継ぐ方法を模索中。